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贈り物

2010年8月15日医療関連感染症の防止                             

2010/08/15

医療関連感染症(図1参照)は、入院患者の主要な死亡原因の一つです。米国では、毎年200万人が医療関連感染症に罹患し、毎年90,000人が亡くなっているとされています。医療関連感染症において原因となる微生物は、耐性菌が多くその中でもメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)が占める割合が多いと、複数の報告があります。

MRSA感染症を低減させるためには

MRSAは基本的に医療従事者の汚染された手指を介して病院内に広がっていきます。この結果MRSA保有者もしくはその患者のすぐ周りの環境と軽い接触をするだけで、医療従事者の手指はMRSAで汚染してしまいます。このため患者から患者へのMRSA伝播を予防するためには、適切な場面で正しく手指衛生を行う必要があります。手指衛生は、シンプルな行為ですが医療関連感染のコントロールの手段の中でも有効性がはっきりと証明されている技法です。手指消毒の遵守率が48%から66%に上昇すると医療関連感染発生率が17%から10%に有意に低下すると言われています。適切な手指衛生を習得することで、医療関連感染症の発生を低下させましょう。

 

医療従事者が行う適切な手指衛生とは?

洗い残しが多い箇所(図2参照)を意識して手指衛生を行いましょう。(図3参照)この他に、手首も洗い残しが多いとされています。腕時計や指輪は手指衛生の妨げになるので、取り外しましょう。 

 


 

 

 

 

2009年12月17日保湿と撥水ケアについて

今回は、ドライスキン予防のための保湿と撥水についてです。

冬場、空気の乾燥とともにドライスキンの方が増えます。病棟をラウンドし皮膚の観察を行っていると本当にドライスキンの人が多いなと実感します。空気の乾燥、病院の空調、アンカや電気毛布の使用によっての皮膚の乾燥等など要因になるものだらけです。
皮膚の清潔を保つため、洗浄/清拭を行いますがそれによって皮膚表面を覆っている皮脂がとれます。(洗顔をした後のつっぱった感じです)特に高齢になると、保水能(潤い)の低下や皮脂腺や汗腺の老化により脂・汗の分泌が少なくなり皮脂膜の形成も遅く不十分になり、皮膚の表面が乾燥傾向となってしまいます。乾燥した皮膚表面(角質)の隙間から細菌やアレルゲンが進入しやすくなり痒みが現れます。痒みによって掻きさらに皮膚の保湿能が低下する、皮膚を損傷してしまうなど悪循環です。
ドライスキン予防のケアとして、保湿と撥水という方法があります。 保湿は、保水能の低下を助けるケアとして保湿剤を使用します。皮膚が乾燥しているから急に保湿をしてもこうかドライスキンの改善に日数を要するので、常に使用したほうが効果的です。普段使用する保湿剤は、ドラックストアなどで購入できます。 (尿素配合がbetter)

【ドライスキンの状態】

保湿1

【保湿剤使用後約2週間】

保湿2

撥水は洗い流された皮脂や分泌の少ない皮脂の代わりに膜を作ることによって、水分の蒸散を防ぐケアです。ドライスキンだけでなく、おむつのなかでは反対に皮膚が蒸れてふやけた皮膚(浸軟)での排便や排尿などの外部刺激から皮膚を守るために使用することもできます。一般的にはワセリンやベビーオイルなどを薄く塗布しますが、強力に撥水を行うためにはスキンケア用品としてセキューラPO(スミス&ネフュー)やリモイスバリア(アルケア)などの製品があります。これらは、医療機器メーカーやネットで購入ができます。

【軽度に撥水ケア後】

撥水1

【強力に撥水ケア後】

撥水2

スキンケアは「皮膚が本来もつ機能を十分に発揮できるよう清潔を保持し、皮膚の健康を維持・増進すること」(日本看護協会:創傷ケア基準シリーズ3 スキンケアガイダンスより)です。日常ドライスキンを目にしていても、そのままにされていることもしばしばあると思います。皮膚の健康を維持・増進させるためには、皮膚の清潔と保護はワンセットとして考えられるようにしていきたいですね。

2009年6月 1日健康生活とフットケア(足と爪の手入れ)

今回は、2009年5月11日に看護の日のイベントとして行われたデモンストレーション、「健康生活とフットケア(足と爪のケア)」についてです。

 日本人の4人に1人は何らかの足病変を持っています。
例えば...
まめ、たこ、うおのめといわれる[胼胝・鶏眼]。
まきづめといわれる[陥入爪・肥厚爪]。
治りにくい足の潰瘍は、大きく分けると血管性(動脈・静脈)のものと、糖尿病性のものがあります。
大半は、糖尿病性のものになりますが胼胝・鶏眼、小さな傷が原因となることが多くあります。

 特に、糖尿病のある方は、フットケアに注意が必要です。
糖尿病は、生活習慣の変化により、罹患率は年々増加すると予測されています。
平成13年度厚生労働省の調査では、2011年には、1080万人まで増加すると推察されます。

糖尿病患者推移予想図

 平成13年度調査において糖尿病患者の内、約5万人が何らかの足の異常を持っていると推察されています。
2011年の推定患者においては8万人弱の人が足病変があることになります。
 一方適切なケアを実施すれば、85%減少できると言われています。

足病変の直接的な誘因となるものは...

靴擦れ
合わない靴、靴下の重ね履き、草履、下駄の鼻緒による擦れ、地下足袋等
陥入爪・爪周囲炎
陥入(まきづめ)部位からの感染
皮膚の乾燥・亀裂
発汗障害による皮膚の乾燥・かかとのわれ部などからの感染
白癬症
白癬菌(水虫)による感染
外傷
擦り傷、切り傷などを放置してそこから感染
熱傷
こたつ、湯たんぽ、あんか、カイロなど皮膚が弱く、かつ感覚が鈍い場合は、低温熱傷をおこしやすい

基本的なフットケア

  • 38~39℃の温湯で低刺激の石鹸を使い、毎日洗う。
  • 清潔なタオルでよく拭き、よく乾かす。
  • 白癬になりやすいところ(足の指の間、土踏まず、かかと)は丁寧に洗う。
  • ひびわれを作らないようにする。乾燥が強い場合は保湿剤を使用する。
  • 化膿している場合は、温水に浸さない。
  • 胼胝(タコ)・鶏眼(うおのめ)は定期的に医療者に切除してもらう。
  • やけど予防(暖房器具など、直接・長時間あたらないように)
  • 外傷予防(靴下の着用や足に履物の選択)
  • 自分にあった靴・靴下を選ぶ(靴を買うときは夕方)

爪の切り方


1.伸びた爪の先端を横にまっすぐに切ります。
2.1本の爪は左右バランスよく少しづつ切りましょう。大体1本の爪で8回~10回で切るようにしましょう。
3.両角は切り過ぎないようにしましょう。(巻き爪の原因になります。)爪の角が当たって痛いときはヤスリなどで整えましょう。


4.爪に間に入っている角質(垢)をとっておきましょう。これが原因で爪の間に菌が入り爪の色が悪くなったりします。
5.お年寄りの場合は、爪を切る前にオリーブ油を綿棒につけて爪と皮膚(身)の間にたらすと爪との境界線がわかり爪を切るときに誤って皮膚(身)を切ることを防ぎます。


注:通常の爪きりなどで切れない爪はニッパーといって 写真のようなハサミがありますが、高価で扱いが難しいので、ヤスリを使用して爪を削っていく方法をお勧めします。


6.最後にヤスリをかけて滑らかにします。ヤスリはステンレス製やガラス製、紙製などがあります。
*爪に異常がある場合(腫れて赤くなっている。爪の色が悪いなど)があれば医療機関で診察してもらいましょう。

フットケアのもっとも基本は、日々の観察と簡単な手入れを行うこと。
足を痛めると歩きにくくなります。
寝たきりを予防するためにも、日々のこまめなフットケアは大切です。
足に対する意識を高く持って、足病変を減らし、明るく楽しく快適な日常生活をおくりましょう。

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