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上部消化管ESD

当院ではEMRで取りきれない大きさの腫瘍に対しても導入し、治療を行っています。それまでは外科的手術でしか取ることのできなかった腫瘍を、おなかを開けずに治療することができるようになりつつあります。内視鏡で治療できるがんは、リンパ節などに転移する可能性のないものが原則となります。胃においては、がんが一括で取れるものと日本胃がん学会で決められています。

 

●具体的には 

絵.JPG
新胃1.JPG

 

 1)がんの深達度(深さ)が粘膜層と呼ばれる一番浅い層にとどまっているもの
 2)2cm以下の大きさで分化型がんと呼ばれる、がんの細胞の形や並び方が胃の構造を残したがんで潰瘍を合併しないものが対象となっています。

また、現在ではESDの進歩により病変の大きさや潰瘍の有無に関係なく適応が広げられつつあり 
 12cm以上の大きさであっても潰瘍がなく表層(粘膜層)にとどまっているもの 
 2)潰瘍があっても3cm以下の大きさで表層(粘膜層)にとどまっているもの 
 3)3cm以下の大きさで粘膜層の下にある粘膜下層にわずかにひろがっているもの
などにも適応が拡がってきています。

 

大腸ESD

早期大腸癌に対する「大腸ESD」は、高度の技術が必要とされ、2012年3月まで先進医療であったこともあり、なかなか普及していない現状です。「大腸ESD」の難易度が高い理由として、大腸壁が非常に薄いこと、大腸はひだや屈曲が多く存在することなどがあげられます。
「大腸ESD」の適応は、内視鏡治療の適応病変のうち一括切除が必要な病変で、従来のスネアによるEMR(内視鏡的粘膜切除術)では分割となる病変と定義されています。簡単にいえば、「大腸ESD」は、早期大腸がんが疑われる大きな病変が対象になるというわけです。「大腸ESD」の対象患者様は、これまで、外科手術などを行ってきましたが、低侵襲で有効性の高い最先端医療である「大腸ESD」が2012年4月から全国で保険適用となったと同時に、当院でも開始しました。スタッフ全員が協力して、1症例1症例を大切に、全力で取りくみ、患者さんが出来るだけ待つことなく、「大腸ESD」を受けて頂けるように努力していきたいと思います。


 

大腸HP用.JPG    

 

内視鏡的乳頭括約筋切開術(EST)

内視鏡的乳頭括約筋切開術(EST)、内視鏡的乳頭バルーン拡張術(EPBD)、内視鏡的採石術・砕石術: EST、 EPBD とは、十二指腸乳頭(総胆管の十二指腸への出口)を広くする目的で、乳頭部を内視鏡を通して挿入した電気メスで切開したり、バルーン(小さな風船)を入れて短時間膨らませて乳頭部を拡張する処置です。EST(内視鏡的乳頭括約筋切開術).JPG
ERCP に引き続いて行われ、総胆管結石の治療や、ステントの挿入時に必要になります。総胆管結石があった場合は拡張した乳頭から総胆管内にバスケット状のワイヤーを入れて結石を十二指腸に引き出します。結石が大きい場合は、特殊なバスケットカテーテルを胆管内に挿入して石を小さく砕くこともあります(内視鏡的砕石術)。

 

 

 

 

 

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