ナビゲーションシステムを用いた人工関節置換術
従来の手術器具を用いた方法(ナビゲーションシステムを用いない手術)では、症例や術者により人工関節の設置位置にばらつきが生じるという問題がありました。手術後の設置位置が悪いと人工膝関節置換術では痛みや早期の人工関節のゆるみなどを引き起こしたり、人工股関節置換術では脱臼しやすくなったりするため、人工関節手術では正確なインプラントの設置が手術後の成績を向上させるためにとても重要になります。
当院では2020年7月よりストライカー社製のナビゲーションシステムを導入しました。
ナビゲーションシステムというのはコンピューターによる手術支援システムです。このシステムでは術中に骨に取り付けたトランスデューサー(アンテナ)を赤外線カメラで捕捉することにより、骨や骨切りガイドの位置を把握して骨を切る角度や量、人工関節の設置位置や角度を計測し、リアルタイムにコンピューター画面に表示することで、高い精度のより正確な手術が可能になります(精度は誤差1mm/1度以内)。

