診療科・センター・部門
がん総合診療センター

がん総合診療センターについて

患者さんが安心し信頼できるがん診療を専門医と様々な専門職種が連携して行います。

昨今のがん診療を取り巻く環境は、がん患者さんの増加、治療法の進歩や多様化などから、大きく変化しており、高度な診断治療技術はもとより、精神的なケアや緩和ケアなど、全人的な対応が求められています。このような社会的要望に対して、組織横断的かつ集学的にがん治療を実施する体制を構築し、全人的な質の高いがん診療の提供を目的として「三田市民病院がん総合診療センター」を2025年4月に開設しました。

がん総合診療センターは、地域住民のみなさま、地域の診療機関のみなさまから、顔の見える、わかりやすい、信頼される診療機関となることができればと考えています。がんの治療は、大きく分けて(外科的)手術療法、内視鏡的治療、放射線治療、薬物による抗がん剤治療があります。がんに対する医療は、がん細胞に対する治療を安全に進めるだけではなく、治療によって生じる苦痛や、日々の生活で感じるつらさをやわらげる緩和ケアも重要です。がん総合診療センターでは、腫瘍を専門とする内科医、外科医、放射線科医、病理医、緩和医療の専門性の高い医師、看護師、薬剤師、その他複数の職種にわたる医療スタッフがチームを組み、各職種の特徴を生かしながら協力し合って、それぞれの患者さんとご家族にとって適切な解決方法を見出し、支援しています。

三田市民病院は、日本がん治療認定医機構認定研修施設に認定されています。
また兵庫県のがん拠点病院に準ずる病院として、院内だけでなく、必要に応じ他施設とも連携をとりながらがん診療を行っています。

がん治療

対応がん

三田市民病院にて、対応しているがんの診療状況についてご紹介いたします。

外科治療(手術)

ガイドラインに沿った標準治療を基に、他治療との連携(集学的治療)も考慮し最善の治療・術式を選択します。腹腔鏡、ロボット支援下手術など体の負担が少なくより精緻で安全な手術を導入しています。

内視鏡治療

内視鏡による診断・治療を行う場として内視鏡センターがあります。ガイドラインに基づいた標準治療を基本として行っています。

放射線治療

手術、抗がん剤治療とともにがんの3大治療のひとつで、臓器の機能や形態を温存できるので多くのがんに用いることができます。

がん薬物療法

抗がん剤治療を通院にて行えるように外来化学療法センターがあります。また各種ガイドラインに基づいた標準治療を積極的に行っています。

チーム紹介

緩和ケアチーム

入院・外来通院中のがんの患者さんに対して苦痛軽減、精神的ケア、家族の方へのサポートをするチームです。(医師、看護師、薬剤師、ソーシャルワーカー等で構成)

がんリハビリテーション

専門の研修を受けた理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が、患者さんの状態に合わせたリハビリテーションを提供します。手術前後や治療中に身体機能・動作能力が低下しないよう運動療法・運動指導などを行います。また退院に向けての自宅環境整備のアドバイスなど、生活の質(QOL)の向上を目指して患者さんのご希望に寄り添い関わらせて頂きます。

栄養サポート

治療の方法、治療に伴う症状も様々ですが、早期の回復には、栄養状態を落とさないことが大切です。管理栄養士が治療前からサポートします。

がん相談

がん看護関連の認定看護師を中心に、様々な部門の専門職種と連携をとり、がんに関する相談をはじめ、チームで患者さん・ご家族のサポートを行っております。

キャンサーボード

キャンサーボードとは、手術、放射線療法及び化学療法に携わる専門的な知識及び技能を有する医師や、その他の専門医師及び医療スタッフ等が参集し、がん患者の症状、状態及び治療方針等を意見交換・共有・検討・確認等するためのカンファレンスのことをいいます。当院では基本的に毎月1回、定例開催しています。

がんについて

がん登録

がんの発生状況、がん医療の実態を把握し、がん医療の向上やがん対策等に資するために、がんの診断・治療・予後に関する情報を収集・整理・蓄積し、集計・解析をすることです。

「がん登録等の推進に関する法律」の施行により、2016年1月「全国がん登録」が始まり、がんと診断された方のデータは全て国で一元管理されることとなり、がん登録データの提出が義務化されました。 

セカンドオピニオン

当院以外の医療機関で診療中の患者さんに対して、これからの治療方法を自ら選択、決定することを支援するために行うものです。これは、自らの治療に対して最良の方法を選択するための判断材料にすることが目的であり、セカンドオピニオン後は必ず元の医療機関にお戻りいただきます。

腫瘍外来について

消化器系を中心とした腫瘍外来を当センターの設立に併せて開設しています(毎週火・木曜日午後、紹介予約制)。

この外来では、疾患に応じた治療方針、患者さん自身やご家族の個々の状況に応じた対応が出来る事を目的としています。
部位や診療科が明確な症例については、現行の通り各診療科の対応となりますが、治療の判断が困難な症例については、当外来で対応します。

広報誌「すこやか」よりがん関連記事のご紹介