手術部門について
プロフェッショナルとして手術医療をチームで支える
手術部門では年間約2700件の手術に対応しています。緊急手術や新しい医療技術、ロボット手術といった高度で複雑な手術は日々進歩するため、手術室に関わるスタッフは多職種で連携し、チーム医療を実践しています



手術室の特長
Q:どのような手術に対応していますか?
主な手術は外科消化器がん手術や整形外科の骨折や変形性関節症、脊椎手術、泌尿器がん手術、耳鼻科手術などがあります。
外科消化器がん手術では3Dスコープを使用して4Kのモニター画像をみて治療する内視鏡手術が主流です。お腹に4つの穴をあけ内視鏡カメラと術者の手の代わりになる鉗子を入れて操作します。


Q:整形外科ではどのような手術に対応していますか?
整形外科は高齢者に多い大腿骨頚部骨折の治療が多いです。頚部骨折は早期に手術をすることで他の臓器の廃用症候群予防やせん妄予防、早期社会復帰のためにも緊急で手術を行うようにしています。次いで変形性股関節、膝関節手術である人工関節手術です。
脊椎手術は年間70件程度実施しています。脊椎手術は運動神経に注意しMEPモニターとよばれる運動神経を常にモニタリングしながら手術を行っています。




Q:ロボット手術に対応していますか?
泌尿器科では、前立腺がんや腎臓がんの手術にロボット支援下内視鏡手術を行っています。当院はダヴィンチXiがあり、年間60件程度手術を実施しています。



Q:ナビゲーションシステムはありますか?
当院では人工関節手術にはナビゲーションシステムを使用しより患者さんにあった関節可動域を考慮した人工関節置換術を行っています。また、耳鼻科領域でもナビゲーションシステムを導入しています。


Q:手術中のモニタリングについておしえてください
詳しくは「麻酔科」のページをご確認ください。
手術室の紹介
周術期看護を実践しています。
当院では手術看護として術中看護の実践はもちろんですが、術前から早期患者教育が必要と考え、全ての患者さんを対象としていませんが、事前に麻酔科術前外来で診察をされた患者さんの術前教育を少しずつ活動始めています。ただ術前教育ができなくても入院支援室で術前説明をしていることや入院後の術前説明には必ず手術室看護師が患者さんのところへ訪問させていただいています。また術後も可能な限り患者さんの訪問をさせていただき状態の確認や主治医、病棟看護師と連携しております。
また手術を待機中のご家族に配慮した取り組みとして術中訪問を初めており、ご家族へ手術室看護師がお声掛けをさせていただいています。



有資格者が活動しています。
当院には手術看護認定看護師、周術期管理チーム看護師、術後疼痛管理チーム看護師、骨粗しょう症認定看護師が在籍しています。このような看護師が在籍していることで最新情報やガイドラインなどに精通した看護師によるより安全で安心な周術期看護が提供できるよう努めています。
特に最近では術後疼痛管理チームの活動として、麻酔科医、薬剤師、看護師でチームを立ち上げ患者さんの手術後の痛みのコントロールに関わり、術後の合併症を予防し安楽な入院生活を送っていただけるよう取り組んでいます。
子供の手術に対応しています
小児の手術は年間127件程度あります。注意している点は手術という恐怖や不安から今後の治療に対する意欲低下や泣いてしまうことにあります。そのためできるだけ小児も大人同様にきちんと手術の説明し(写真付きパンフレット)自分の意思で手術をうけることにあります。
また泣いてしますことは全身麻酔を行う上でデメリットが多いです。できるだけ泣かずに手術室にスムーズに入室し麻酔が受けれるよう努めています。まずは手術室スタッフが術衣からキャラクターのエプロンをしてお出迎えし、ご家族の方おひとりと一緒に入室します。入室時よりお子様が自分で選んだDVDを見ながら入室し、部屋の中ではアプリゲームをしながら麻酔を導入していく方法を取り入れて行うこともあります。
安全管理に努めています
当院ではWHOの手術安全チェックリストをもとに患者間違いや手術部位などまちがいを防止するために、手術に携わるチームメンバーが入室から退室までの間に何度も確認を行っています。入室時は患者さんに必ず氏名を名乗っていただき、入室後の麻酔を始める前には再度氏名の確認や手術する部位、アレルギーやレントゲン写真の確認をしています。実際手術を開始する直前は患者さんは麻酔で眠っていますが、執刀医より患者さんの確認や手術部位、予想手術時間や出血量、リスクの共有をしています。またガーゼや器械のカウントを行い体内遺残の予防に努め、手術に携わるメンバー全員で安全な手術室運営を行っています。

中央材料室
手術で使う医療機器には、滅菌済み単回使用のものと、洗浄の後に滅菌をすることで繰り返し使うものがあります。滅菌は消毒と違い、微生物を限りなくゼロに減らして無菌と呼べる状態にすることを指し、中央材料室ではこのような洗浄と滅菌業務を担当しています。
保有機器
- ウォッシャーディスインフェクター
- 超音波洗浄機
- 乾燥機
- 高圧蒸気滅菌器
- 過酸化水素低温ガスプラズマ滅菌器

